2002.4a / Pulp Literature

2002.4.3 (Wed)

東野圭吾『レイクサイド』(2002)

レイクサイド(94x140)

★★★★
実業之日本社 / 2002.3
ISBN 4-408-53413-7 【Amazon
ISBN 4-16-711010-5 【Amazon】(文庫)

子供のお受験のため、別荘で数世帯の親子が合宿していた。そこで殺人がおきるも、みんなでそれを隠蔽する。

魅力的な謎に巧緻な伏線、そして意外な結末。アベレージヒッターらしい質の高い小説だった。

物語の焦点は、なぜ赤の他人が隠蔽工作に協力するのか? にある。殺人を隠し通すにはコストがかかるし、事件が事件だけにリスクも大きい。それに数世帯が滞在しているのだから、モラルを巡って仲間割れがおきるかもしれない。普通だったら犯人に自首を勧めるはずだ。それなのに彼らは積極的に殺人を隠蔽している。

数世帯で合宿するというシチュエーションのため、必然的に乱交が動機だろうと思ってしまう。親たちの乱れた性を明るみに出さないため、一致団結しているみたいに考えてしまう。ところが、さすがテクニシャン東野。そんな陳腐な予想を裏切る意外な動機が用意されていた。

>>Author - 東野圭吾

2002.4.4 (Thu)

戸梶圭太『アウトリミット』(2002)

アウトリミット(95x140)

★★
徳間書店 / 2002.3
ISBN 4-19-861491-1 【Amazon
ISBN 4-19-892200-4 【Amazon】(文庫)

誤って犯人を射殺した井川刑事。遺品のメモリーカードを手にした彼は、大金を手に入れるためにそれを届ける。

何か急速に劣化したような。単なるドタバタ劇でタイムリミットものの焦燥感がないばかりか、お笑い要素も少なめで物足りない。笑えたのは、「ICPOの銭形だ、開けろ」(p.8)と、井川の性的妄想くらいだった。そろそろネタ切れかも……。