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2002.4.22 (Mon)
▲ドロシー・L・セイヤーズ『箱の中の書類』(1930)

★★★
The Documents in The Case / Dorothy L. Sayers
松下祥子 訳 / 早川書房 / 2002.3
ISBN 4-15-001713-1 【Amazon】
男がキノコの毒で死亡した。一度は事故死で片付けられたものの、不審に思った息子が、関係者の手紙を収集して証拠書類を作成する。
著者のノンシリーズ作品。70年も経って邦訳された。「箱の中の書類」とは、息子が収集した書類(手紙、供述書、覚え書きなど)が、一つの箱に収められていることに由来する。
書簡形式の前半は、人によって物事が歪曲される、叙述の不正確性が表れていて面白い。記述者が「事実」として書いていることは、ホントに「事実」なのだろうか? 記述者にとって都合良く歪曲されているのではなかろうか? そういった疑惑を踏まえながら、登場人物たちの主観のぶつかりあいが繰り広げられる。
つまらなくはないけれど後半がねえ……。どちらかというと形式に惹かれるものがあったので、後半に出てくる供述書がほとんど小説になっていたのが残念だった。
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