2004.10c / Pulp Literature

2004.10.27 (Wed)

佐藤哲也『熱帯』(2004)

熱帯

★★★★
文藝春秋 / 2004.8
ISBN 4-16-323240-0 【Amazon

「事象の地平」を巡るあれこれ。

笑えたネタをいちいち挙げるときりがないけれど、とりわけ哲学用語が物語に組み込まれるところが可笑しい。「プラトン・ファイト」とか、「弁証戦隊ヘーゲリアン」とか。あと、漫☆画太郎的なコピーネタも地味に面白い。総じて、言葉でしか表現できないギャグというのを堪能した。テキストサイトの管理人は絶対読んだほうが良いと思う。

2004.10.29 (Fri)

奥田英朗『空中ブランコ』(2004)

空中ブランコ

★★★★
文藝春秋 / 2004.8 / 第131回直木賞
ISBN 4-16-322870-5 【Amazon

サイコドクター伊良部が活躍する連作短編集。「空中ブランコ」、「ハリネズミ」、「義父のヅラ」、「ホットコーナー」、「女流作家」の5編。

『イン・ザ・プール』の続編。相変わらず伊良部の困ったちゃんぶりは健在で、特に「義父のヅラ」で医大教授のヅラを剥ごうとするところが笑えた。このシリーズはさまざまな職業人がさまざまな症状を抱えてくるので、あまりマンネリはせず、それぞれに固有の楽しさがある。

>>Author - 奥田英朗