ブッカー賞 / Pulp Literature

Last Updated: 2008.5.6 (Tue)

ブッカー賞とは?

イギリスの文学賞。1969年にブッカー・マコンネル社が設立。その年でもっとも優れた英語の長編小説に与えられる。イギリス連邦、およびアイルランドの作品が対象。2002年に「マン・ブッカー賞」と改称した。

受賞作リスト

タイトルにリンクのついている作品は、クリックするとレビューのページに移動します。

2007年

Anne Enright "The Gathering"【Amazon
未訳

2006年

キラン・デサイ『喪失の響き』(早川書房)
1980年代のインド。事故で両親を亡くした少女サイは、元判事の祖父と、彼に仕える料理人の3人で暮らしていた。サイは家庭教師の青年ギヤンと恋に落ちるも、ネパール系住人の自治独立運動によって、破局の危機を迎える。一方、アメリカでは料理人の息子ビジュが、飲食店を渡り歩いて不法労働していた。★★★★★。

2005年

ジョン・バンヴィル『海に帰る日』(新潮クレスト・ブックス)
老境の語り手が、少年時代の思い出の家で回想する。今から半世紀ほど前、双子の姉弟と知り合った語り手は、彼ら一家と夏の日々を過ごしていた。その記憶が、亡き妻と過ごした最近の記憶と交錯しながら語られる。★★★★。

2004年

Alan Hollinghurst "The Line of Beauty"【Amazon
未訳

2003年

DBCピエール『ヴァーノン・ゴッド・リトル』(ヴィレッジブックス)
テキサス州マーティリオ。15歳の高校生ヴァーノン・グレゴリー・リトルが、銃乱射事件の共犯として身柄を拘束される。彼は無実を主張するも、状況は極めて不利だった。釈放後、周囲のエゴに追いつめられたヴァーノンは、メキシコへの逃亡を目論む。★★★。

2002年

ヤン・マーテル『パイの物語』(竹書房)
1977年のインド。カナダへ向けて出港した貨物船が沈没し、当時16歳だったパイ少年が漂流する。救命ボートには、少年のほかにベンガルトラをはじめとする4頭の獣たちが乗っていた。★★★★。

2001年

ピーター・ケアリー『ケリー・ギャングの真実の歴史』(早川書房)
19世紀後半のオーストラリア東南部。実在のギャング、ネッド・ケリー(1854-80)の生涯を、彼が娘に宛てて筆記した手紙を中心に再構成する。『オスカーとルシンダ』に続く2度目のブッカー賞受賞。★★★★。

2000年

マーガレット・アトウッド『昏き目の暗殺者』(早川書房)
(1) 82歳の老婆による回想。釦工業で財をなした一族の没落と、それを救うための自身の政略結婚が語られる。時期は第1次世界大戦から第2次世界大戦あたり。(2) 半世紀前に事故死した妹の小説『昏き目の暗殺者』が、作中作として登場する。この小説は妹の死後に出版され、モデルを巡って世間を騒がせた。★★★。

1999年

J・M・クッツェー『恥辱』(ハヤカワepi文庫)
ケープタウンの大学教授がセクハラ騒ぎで辞任をし、娘が運営する農場に寄宿する。その後、事件が起きて蛮地の不条理さを目の当たりにする。『マイケル・K』に続く2度目のブッカー賞受賞。★★★。

1998年

イアン・マキューアン『アムステルダム』(新潮文庫)
作曲家と新聞編集長と外務大臣の3人は、痴呆状態のまま死んでいった女の元恋人たち。その中の編集長が、知人(女の夫)から外務大臣の政治生命を脅かす写真を手に入れる。★★。

1997年

アルンダティ・ロイ『小さきものたちの神』(DHC)
時は1960年代。当時のインドはカースト制度と共産主義の入り乱れる、混沌とした社会状況にあった。いつも一緒にいる無垢な双子、不可触選民の男に恋する母、他人の幸福を妬む大叔母。因習の影響下にある彼らの生活を描く。★★★。

1996年

グレアム・スウィフト『最後の注文』(新潮クレスト・ブックス)
1990年のロンドン。病死した肉屋の主人は、生前自分の遺灰を海に撒いてほしいと頼んでいた。友人3人と息子1人の計4人が、遺言を遂行するため車で海に向かう。★★★。

1995年

Pat Barker "The Ghost Road"【Amazon
未訳

1994年

James Kelman "How Late It Was, How Late"【Amazon
未訳

1993年

ロディ・ドイル『パディ・クラーク ハハハ』(キネマ旬報社)
1968年のバリータウンを舞台に、10歳の少年の日常生活を描く。学校と遊びと両親の不和。★★★★。

1992年

マイケル・オンダーチェ『イギリス人の患者』(新潮文庫)
第2次大戦末期のトスカーナの屋敷。カナダ人の看護婦が、全身火傷で顔の判別がつかない「イギリス人の患者」を看病する。さらに、屋敷にはイタリア人の泥棒、インド人の工兵なども合流。それぞれが背負う物語が明かされる。★★。
Barry Unsworth "Sacred Hunger"【Amazon
未訳

1991年

ベン・オクリ『満たされぬ道』(平凡社)【Amazon

1990年

A・S・バイアット『抱擁』(新潮社)

1989年

カズオ・イシグロ『日の名残り』(ハヤカワepi文庫)
1956年7月。老執事のスティーブンスが休暇をとって車で旅をする。道中、かつての雇用主や女中頭にまつわる、過ぎ去った日々の思い出を回想する。★★★★★。

1988年

ピーター・ケアリー『オスカーとルシンダ』(DHC)【Amazon

1987年

ペネロピ・ライブリー『ムーン・タイガー』(朝日出版社)【Amazon

1986年

Kingsley Amis "The Old Davils"【Amazon
未訳

1985年

Keri Hulme "The Bone People"【Amazon
未訳

1984年

アニータ・ブルックナー『秋のホテル』(晶文社)【Amazon

1983年

J・M・クッツェー『マイケル・K』(ちくま文庫)
内戦中の南アフリカ。兎唇のマイケル・Kは養護院を卒業後、ケープタウンで庭師として働いていた。ある日、病気の母が退院、マイケルが引き取ることになる。2人は同居生活を始めるも、町で暴動が発生し、住まいが荒らされる。マイケルは母を連れて、彼女の故郷であるプリンス・アルバートへ旅立つ。★★★★★。

1982年

トマス・キニーリー『シンドラーズ・リスト』(新潮社)【Amazon

1981年

サルマン・ラシュディ『真夜中の子供たち』(早川書房)
1947年8月15日の真夜中、すなわちインド独立と同じ日に産声をあげたサリーム・シナイによる自叙伝。裕福なムスリムの家庭に生まれた彼だったが、成長と共に時代の荒波に翻弄されていく。★★★★。

1980年

ウィリアム・ゴールディング『通過儀礼』(開文社出版)
貴族の青年が教父のために綴った日記。植民地(オーストラリア)へ向かう戦艦の、船内の様子が描写される。災害や戦闘といった英雄的事件の起こらない海洋小説で、力無き牧師が悲劇に見舞われるという筋。★★★。

1979年

ペネロピ・フィッツジェラルド『テムズ河の人々』(晶文社)
テムズ河にハウスボートを浮かべて暮らす人々。その中の1人がボロ船を売却することになった。船室で会議を開く仲間たちだったが、これを皮切りに彼らの生活も変容することになる。★★★。

1978年

アイリス・マードック『海よ、海』(集英社)
かつて演劇界に身を置いていたチャールズ・アロビー。60を過ぎた彼は海辺の屋敷に隠遁し、回想録の執筆を始めていた。ある日、偶然お馴染みのハートレーと再会。彼女はチャールズが唯一真剣な愛を捧げた相手だった。妄執に取り憑かれたチャールズは、寄ってくる愛人たちをあしらいつつ、人妻ハートレーに執着する。★★★。

1977年

Paul Scott "Staying On"【Amazon
未訳

1976年

デイヴィッド・ストーリー『サヴィルの青春』(集英社)
炭坑夫の家庭に生まれたコリン・サヴィルは、階級から抜け出そうという父の期待を一身に受けて、奨学金つきの私立中学に入学した。しかし学校生活は厳しく、コリンは反抗的との理由で教師に目をつけられる。★★★★。

1975年

Ruth Prawer Jhabvala "Heat and Dust"【Amazon
未訳

1974年

Nadine Gordimer "The Conservationist"【Amazon
未訳
Stanley Middleton "Holiday"【Amazon
未訳

1973年

ジェイムズ・G・ファレル『セポイの反乱』(新潮社)
1857年のインド。クリシュナプールでは何者かがチャパティスをばらまいていた。不吉な予感をおぼえた収税官は慌てて土塁を築くも、周囲は彼の行動を嘲笑っている。その後まもなく土民兵が蜂起した。★★★。

1972年

ジョン・バージャー 『G』(新潮社)
1886年。物語の主人公Gは、イタリア人の父とイギリス人の母の私生児として生まれた。長じてからは女を口説くことに情熱を捧げ、政治の混乱を後目に浮き名を流していく。★★★。

1971年

V・S・ナイポール『自由の国で』(草思社)
5つの中短編を1つの作品としたコレクティヴ・ノベル。「ピレウスの老ヒッピー」、「大勢の中で一人は」、「教えてくれ、誰を殺るのか」、「自由の国で」、「ルクソールの中国雑技団」の5編。★★★。

1970年

バーニス・ルーベンス 『選ばれし者』(ヤマダメディカルシェアリング創流社)【Amazon

1969年

P. H. Newby "Something to Answer For"
未訳