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Winner's List
1970年 アレクサンドル・ソルジェニーツィン(ソ連)
1918〜。コーカサス地方のキスロヴォーツク市生まれ。ロストフ市で育つ。第二次世界大戦では砲兵隊の大尉として従軍するも、スターリン批判の容疑で逮捕される。裁判なしで8年の実刑を受けて服役し、1956年、中部ロシアへ帰還する。以後は教師として働きながら小説を執筆、62年、『イワン・デニーソヴィチの一日』でデビューする。70年、ノーベル文学賞を受賞。73年、『収容所群島』を海外出版。翌年、売国容疑で逮捕され、国外追放処分を受ける。83年、キリスト教界最高の権威である、テンプルトン賞を受賞。90年、ソ連市民権を回復し、94年に帰国する。
- 『イワン・デニーソヴィチの一日』(1962)
- ソ連の強制収容所(ラーゲル)での一日。スパイ容疑の濡れ衣を着せられ、既に8年服役している、イワン・デニーソヴィチに焦点を当てて語る。★★★★。
- 『マトリョーナの家』(1963-)
- 短編集。「マトリョーナの家」、「クレチェトフカ駅の出来事」、「公共のためには」、「胴巻きのザハール」、「右手」、「復活祭の十字架行列」の7編。さらに、「小品集」として掌編が16編収録されている。★★★。
- 『ガン病棟』(1966,67)
- 1955年2月は「雪どけ」への移行期だった。小役人、流刑囚、元教授、女医。ウズベク共和国のガン病棟に集った人たちの、ポリフォニックな人間模様を描く。★★★★。
- 『収容所群島(1)』【Amazon】
- 『収容所群島(2)』【Amazon】
- 『収容所群島(3)』【Amazon】
- 『煉獄の中で(上)』【Amazon】
- 『煉獄の中で(下)』【Amazon】
- 『甦れ、わがロシアよ―私なりの改革への提言』【Amazon】
1969年 サミュエル・ベケット(アイルランド)
1906〜1989年。ダブリン近郊生まれ。裕福なプロテスタントの家庭。1927年、トリニティ・カレッジを卒業し、パリでジェイムズ・ジョイスと知り合う。37年、パリに定住し、第二次世界大戦時は抵抗運動に参加する。45年からフランス語で執筆し、英語で翻訳。不条理演劇の代表的存在になる。
- 『ゴドーを待ちながら』【Amazon】
- 『モロイ』【Amazon】
- 『また終わるために』【Amazon】
- 『名づけえぬもの』【Amazon】
- 『伴侶』【Amazon】
- 『いざ最悪の方へ』【Amazon】
- 『マロウンは死ぬ』【Amazon】
- 『蹴り損の棘もうけ』【Amazon】
- 『マーフィー』【Amazon】
- 『初恋/メルシエとカミエ』【Amazon】
1968年 川端康成(日本)
1899〜1972。大阪市生まれ。2歳のとき孤児になり、祖父に引き取られる。1920年、東京帝国大学に入学。第6次「新思潮」を仲間たちと創刊。日本的な叙情を描く作風で、新感覚派と呼ばれる。最後はガス自殺を遂げた。
- 『伊豆の踊子』(1926-)
- 短編集。「伊豆の踊子」、「温泉宿」、「抒情歌」、「禽獣」の4編。★★★。
- 『雪国』(1935)
- 無為徒食の島村が、雪国で芸者の駒子と良い関係になる。しかし、駒子は師匠の息子と許嫁の関係にあり、病床の彼の治療費を工面すべく芸者になったという。さらに許嫁の妹・葉子も登場、島村は彼女に惹かれていく。★★★。
- 『名人』(1943)
- 囲碁を題材にした小説。半年に渡って行われた本因坊名人の引退試合を、その観戦記事を書いた「私」(作家)が物語る。★★★。
- 『眠れる美女』(1961)
- 中・短編集。「眠れる美女」、「片腕」、「散りぬるを」の3編。★★★。
- 『古都』(1962)
- 舞台は京都。商家の娘・千重子が、生き別れの双子の姉妹・苗子と再会する。千重子は苗子を家に誘うも彼女は頑なに拒む。そして……。★★★。
- 『美しい日本の私―その序説』【Amazon】
- 『掌の小説』【Amazon】
- 『山の音』【Amazon】
- 『みずうみ』【Amazon】
- 『浅草紅団・浅草祭』【Amazon】
- 『美しさと哀しみと』【Amazon】
- 『舞姫』【Amazon】
- 『千羽鶴』【Amazon】
- 『夕映え少女』【Amazon】
- 『女であること』【Amazon】
- 『愛する人達』【Amazon】
- 『反橋・しぐれ・たまゆら』【Amazon】
- 『一草一花』【Amazon】
- 『水晶幻想・禽獣』【Amazon】
1967年 ミゲル・アンヘル・アストゥリアス(グアテマラ)
1899〜1974。グアテマラ市生まれ。国立サン・カルロス大学法学部卒。父は判事、母は小学校の教師。インディオの血をひく。大学時代、独裁者エストラーダ・カブレラに反対する運動に参加。卒業後はヨーロッパに渡り、シュールレアリストたちと親交を結ぶ。作家としては、シュールレアリズムとインディオの超現実世界を融合させた、マジックリアリズムを確立した。
- 『大統領閣下』(1946)
- 中米で独裁権力を振るっている大統領閣下。彼の命令を受けた腹心の男が、実力者である将軍の亡命に手を貸すことになる。その後、腹心の男は勝手な行動をとって立場が微妙に。★★★。
- 『マヤの三つの太陽』【Amazon】
1966年 シュムエル・ヨセフ・アグノン(イスラエル) ネリー・ザックス(ドイツ)
シュムエル・ヨセフ・アグノン(イスラエル)
1888〜1970。現ポーランド領ガリツィア生まれ。1909年にパレスティナに移住。14年にドイツに渡る。24年にエルサレムに移住。旧約聖書やタリムードを題材にし、古代ヘブライ語を用いて、ユダヤ人の宗教観を叙述する。
ネリー・ザックス(ドイツ)
1891〜1970。ベルリン生まれ。裕福なユダヤ人家庭の娘。10代のときに詩作を始める。1940年、ラーゲルレーブの助けでストックホルムに亡命。第二次世界大戦中は、恋人をナチスの迫害で失う。
- 『往復書簡』【Amazon】
1965年 ミハエル・A・ショーロホフ(ソ連)
1905〜84。ドン河沿いのビョーシェンスカヤ村生まれ。1920年、ソヴィエト政権下で赤衛軍として働く。37年に最高会議代議員、39年に科学アカデミー正会員になる。61年、第22回ソ連邦共産党大会で中央委員に選出。
1964年 ジャン=ポール・サルトル(フランス)[辞退]
1905〜1980。パリ生まれ。哲学者、作家、劇作家。2歳で父を亡くす。3歳のときに右目の機能が衰える。1924年、エコール・ノルマルに入学。29年、ボーヴァワールと知り合う。第二次世界大戦時は気象兵として前線勤務、ドイツ軍の捕虜となる。41年に釈放され、パリで反ナチスのレジスタンス組織を結成しようとして失敗する。52年から共産主義に接近、カミュと論争する。その後は、文化的、政治的活動に積極的に関わった。
- 『嘔吐』【Amazon】
- 『実存主義とは何か』【Amazon】
- 『水いらず』【Amazon】
- 『言葉』【Amazon】
- 『家の馬鹿息子―ギュスターヴ・フローベール論(1821年より1857年まで)』【Amazon】
- 『ユダヤ人』【Amazon】
- 『真理と実存』【Amazon】
- 『自我の超越 情動論粗描』【Amazon】
- 『植民地の問題』【Amazon】
1963年 ギオルギオス・セフェリス(ギリシア)
1900〜71。スミルナ生まれ。アテネ、パリで法律を学ぶ。1926年、外務省に入省。62年まで外交官を務める。詩作は、古典文学や神話などをモチーフにした。
- 『世界現代詩文庫 14―セフェリス詩集』【Amazon】
1962年 ジョン・スタインベック(アメリカ)
1902〜68。カリフォルニア州サルナス生まれ。スタンフォード大学で海洋生物学を専攻するも、21年に中退。その後は肉体労働をしながら文筆活動を行う。共産主義、社会問題、旧約聖書などを題材にとる。
- 『スタインベック短編集』(1932-)
- 短編集。「菊」、「白いウズラ」、「逃走」、「蛇」、「朝めし」、「襲撃」、「肩当て」、「自警団員」、「『熊』のジョニー」、「殺人」、「聖処女ケティ」、「敗北」、「怠惰」の13編。★★★★。
- 『ハツカネズミと人間』(1937)
- 頭は鈍いが力は強い大男と、そんな彼の面倒を見ている小男は、自分たちの土地を持つという夢を抱きながら、各地を渡り歩いている。2人は新たに農場で職を得るも、そこでトラブルが発生する。★★★★。
- 『チャーリーとの旅』(1962)
- ケネディとニクソンによる大統領選が間近に迫った1960年。スタインベックが愛犬のチャーリーを連れてアメリカ一周の旅をする。使用した車は、荷台に小屋を搭載した最新式のピックアップトラック。★★★★。
1961年 イヴォ・アンドリッチ(ユーゴスラヴィア)
1892〜1975。トラブニク近郊生まれ。幼くして父を亡くす。ギムナジウム時代から民族解放運動「若きボスニア」に参加。第一次大戦中、サラエボ事件に関与したとして、オーストリア当局に逮捕される。ノーベル賞受賞後は、連邦議会議員や連邦作家同盟議長を務めた。
- 『ボスニア物語』(1945)
- 1806年、ナポレオンの要請によって、トルコのトラヴニクにフランス領事館が開設された。その後間もなく、オーストリアの領事館も開設。ナポレオンが没落する1814年までの、両者の活動を追っていく。★★★。
- 『サラエボの女』(1945)
- 父親の遺言でドケチ生活を送る女が、サラエボ事件に乗じて金儲けをする。戦後、世間から疎まれだしたので、女は母親を連れてベオグラードに移住する。★★★。