全米図書賞(小説部門) / Pulp Literature
Last Updated: 2021.11.17 (Wed)
受賞作リスト
タイトルにリンクのついている作品は、クリックするとレビューのページに移動します。
2020年
- Charles Yu "Interior Chinatown"【Amazon】
- 未訳
2019年
- Susan Choi "Trust Exercise"【Amazon】
- 未訳
2018年
- シーグリッド・ヌーネス『友だち』(新潮クレスト・ブックス)
- ニューヨーク。女性作家の「わたし」には一時期肉体関係になりかけたほど懇意にしていた先輩作家がいたが、その彼が自殺してしまう。「わたし」は彼が飼っていた巨大な老犬を引き取ることになった。「わたし」は精神科医のセラピーを受けつつ、様々な断想を巡らす。★★★★。
2017年
- ジェスミン・ウォード『歌え、葬られぬ者たちよ、歌え』(作品社)
- ミシシッピ州。13歳になったばかりの少年ジョジョは、祖父のことを「父さん」と呼び、祖母のことを「母さん」と呼んでいた。ジョジョは白人と黒人の混血で、下には妹ケイラがいる。今回、実父のマイケルが刑務所から出所するため、実母のレオニはジョジョとケイラを伴って迎えに行くことに。しかし、ジョジョも「お父さん」も気が乗らないのだった。★★★★。
2016年
- コルソン・ホワイトヘッド『地下鉄道』(早川書房)
- ジョージアのランドル農園。そこで奴隷をしている15歳の黒人少女コーラは、母親の失踪によって周囲から孤立していた。そんななか、シーザーという新入りの奴隷から一緒に逃亡するよう誘われる。2人は白人の協力者の手引きにより地下鉄道で脱出、サウス・カロライナにたどり着く。一方、農園側はリッジウェイという奴隷狩り人に彼らを追わせていた。★★★。
2015年
- Adam Johnson "Fortune Smiles"【Amazon】
- 未訳
2014年
- フィル・クレイ『一時帰還』(岩波書店)
- 短編集。「一時帰還」、「断片命令」、「戦闘報告のあとで」、「遺体処理」、「OIF(イラク自由作戦)」、「兵器体系としての金」、「ベトナムには娼婦がいた」、「アザルヤの祈り」、「心理作戦」、「戦争の話」、「それが開放性胸部創でないのなら」、「十クリック南」の12編。★★★★。
2013年
- James McBride "The Good Lord Bird"【Amazon】
- 未訳
2012年
- Louise Erdrich "The Round House"【Amazon】
- 未訳
2011年
- ジェスミン・ウォード『骨を引き上げろ』(作品社)
- ミシシッピ州の架空の街ボア・ソバージュ。黒人の少女エシュは幼い頃に母親を亡くしており、現在は長兄のランドール(17)、次兄のスキータ(16)、弟のジュニア(7)、さらに父親の4人と一緒に暮らしている。折りしも天気予報はハリケーンの上陸を予報していた。エシュは元カレの子供を妊娠していることに気づく。また、スキータは飼い犬チャイナの出産に熱中していて……。★★★★。
2010年
- Jaimy Gordon "Lord of Misrule"【Amazon】
- 未訳
2009年
- コラム・マッキャン『世界を回せ』(河出書房新社)
- 1970年代。ダブリンで生まれ育った「僕」は、修道士としてニューヨークに渡った弟コリガンを追うように渡米する。コリガンは売春婦への慈善活動と介護施設で老人介護をしていた。あるとき、コリガンは売春婦を乗せてバンを運転中に予期せぬ事故に見舞われる。★★★★★。
2008年
- Peter Matthiessen "Shadow Country"【Amazon】
- 未訳
2007年
- デニス・ジョンソン『煙の樹』(白水社)
- ベトナム戦争。CIAの「スキップ」ことウィリアム・サンズには、フランシス・サンズ大佐という伝説的な叔父がいた。スキップは彼のもとで、謎の情報作戦「煙の樹」に従事する。★★★。
2006年
- リチャード・パワーズ『エコー・メイカー』(新潮社)
- ネブラスカ州。マークがトラックを運転中に事故に遭って意識不明の重体になる。姉のカリンが病院に駆けつけて彼を看病するも、意識を取り戻したマークは彼女のことを偽物だと思い込んでいた。マークはカプグラ症候群という障害を負っており、姉を認めないのはその症状だという。カリンはその道の権威である神経科学者のウェーバーに連絡を取り……。★★★。
2005年
- William T. Vollmann "Europe Central"【Amazon】
- 未訳
2004年
- Lily Tuck "The News from Paraguay"【Amazon】
- 未訳
2003年
- Shirley Hazzard "The Great Fire"【Amazon】
- 未訳
2002年
- ジュリア・グラス『六月の組曲』(DHC)【Amazon】
2001年
- ジョナサン・フランゼン『コレクションズ』(新潮社)
- アルフレッドとイーニッドは中産階級の老夫婦。2人はセント・ジョージで満たされない生活を送っていた。既に自立した3人の子供たちも、社会的地位とは裏腹にそれぞれ問題を抱えている。イーニッドはクリスマスを家族全員で祝おうと躍起になるが……。★★★★。
2000年
- Susan Sontag "In America"【Amazon】
- 未訳
1999年
- ハ・ジン『待ち暮らし』(早川書房)
- 軍医の孔林は妻の淑玉と離婚すべく、毎年夏に帰省して妻と人民法院に通っていた。ところが、当初は離婚に同意していた妻も土壇場で考えを翻して離婚できない。林は早く妻と別れて看護婦の呉曼娜と結婚したかった。軍規によると、別居が18年続けば相手の同意がなくても離婚が成立するため、林と曼娜はひたすら待ち暮らしをする。文革期に出会った2人は、改革開放期になってようやくその日を迎えるのだった。★★★★。
1998年
- アリス・マクダーモット『チャーミング・ビリー』(早川書房)【Amazon】
1997年
- チャールズ・フレイジャー『コールドマウンテン』(新潮文庫)【Amazon】
1996年
- Andrea Barrett "Ship Fever and Other Stories"【Amazon】
- 未訳
1995年
- フィリップ・ロス『父の遺産』(集英社)【Amazon】
1994年
- William Gaddis "A Frolic of His Own"【Amazon】
- 未訳
1993年
- E・アニー・プルー『シッピング・ニュース』(集英社文庫)【Amazon】
1992年
- コーマック・マッカーシー『すべての美しい馬』(ハヤカワepi文庫)
- 1949年のテキサス州。牧場が人手に渡るのを不満に思った16歳の若者が、親友と馬でメキシコに不法入国する。途中、13歳の少年と出会い、一緒に旅をするも、揉め事に巻き込まれて離別する。その後、若者と親友は念願叶って牧場に就職、馬の調教師として働くが……。★★★★★。
1991年
- Norman Rush "Mating"【Amazon】
- 未訳
1990年
- チャールズ・ジョンソン『中間航路』(早川書房)
- 1830年。解放奴隷のラザフォードが、ギャング絡みのトラブルに巻き込まれ、奴隷貿易船に逃げ込む。怪物的な男が指揮を執るその船は、一路アフリカへ向かうのだった。★★★。
1989年
- John Casey "Spartina"【Amazon】
- 未訳
1988年
- ピート・デクスター『パリス・トラウト』(早川書房)【Amazon】
1987年
- Larry Heinemann "Paco's Story"【Amazon】
- 未訳
1986年
- E・L・ドクトロウ『紐育万国博覧会』(文藝春秋)
- ニューヨークに住むユダヤ人の一家。移民3世の少年エドガーは、癖のある家族と幸せな子供時代を送っていた。ところが、30年代になってナチスの勢力が拡大、身近でユダヤ人への迫害が起きるようになる。そんななか、ニューヨークでは万博が開かれようとしていた。★★★。
1985年
フィクション
- ドン・デリーロ『ホワイト・ノイズ』(集英社)
- 大学教授のジャック・グラドニーは、ヒトラー学科を創設した人物。彼は妻のバベットとそれぞれの連れ子4人と暮らしている。あるとき、バベットが奇妙な薬を飲んでいることが発覚。化学薬品を積んだ列車の事故によってジャックが有毒の灰を浴びた後、彼はバベットから薬についての話を聞かされる。それは死の恐怖を取り除く薬だった。★★★★。
First Work of Fiction
- Bob Shacochis "Easy in the Islands"
- 未訳
1984年
フィクション
- Ellen Gilchrist "Victory Over Japan: A Book of Stories"
- 未訳
First Work of Fiction
- ハリエット・ドウア『イバーラの石』(集英社)
- メキシコ。住民わずか千人の村イバーラに、北アメリカから中年の夫婦が移住してくる。名前はリチャードとサラ。リチャードは祖父が手放した銅山を再興し、現地人を雇って採掘事業をする。その一方、リチャードは血液の病気で余命6年と宣告されていた。★★★。
1983年
フィクション(ハードカバー)
- アリス・ウォーカー『カラーパープル』(集英社文庫)
- 20歳のセリーは、妹の身代わりとしてミスター**の元に嫁がさせられる。2人の間に愛はなく、セリーはミスター**の子供たちを世話するために結婚させられたのだった。セリーは夫から暴力を受けて彼に従う一方、義理の息子夫婦は妻のソフィアのほうが主導権を握っている。あるとき、そのソフィアが市長に暴行して逮捕されてしまう。★★★。
フィクション(ペーパーバック)
- Eudora Welty "Collected Stories of Eudora Welty"
- 未訳
ファースト・ノベル
- Gloria Naylor "The Women of Brewster Place"
- 未訳
1982年
フィクション(ハードカバー)
- ジョン・アップダイク『金持になったウサギ』(新潮社)
- 1979年。アメリカは第2次オイルショックでガソリン不足に見舞われていた。ウサギことハリー・アングストロームは、印刷工から一転、トヨタの代理店で経営者をしている。金持ちになったウサギは、プールにゴルフと余裕のある生活をしていた。そんなある日、大学生の息子ネルソンが、ガールフレンドのメラニーを連れて家に帰ってくる。★★★。
フィクション(ペーパーバック)
- William Maxwell "So Long, See You Tomorrow"
- 未訳
ファースト・ノベル
- Robb Forman Dew "Dale Loves Sophie to Death"
- 未訳
1981年
フィクション(ハードカバー)
- ライト・モリス "Plains Song"
- 未訳
フィクション(ペーパーバック)
- ジョン・チーヴァー『橋の上の天使』【Amazon】
ファースト・ノベル
- アレン・アレンズバーグ "Sister Wolf"
- 未訳
1980年
フィクション(ハードカバー)
- ウィリアム・スタイロン『ソフィーの選択』【Amazon】
フィクション(ペーパーバック)
- ジョン・アーヴィング『ガープの世界』(新潮文庫)
- 欲望抜きのセックスで生まれたT・S・ガープの生涯。母親の過保護のもとで育てられたガープは、様々な人生の苦労を経験した後、強姦小説を発表して一躍ベストセラー作家になる。★★★★。
ファースト・ノベル
- William Wharton "Birdy"
- 未訳
ミステリ(ハードカバー)
- John D. MacDonald "The Green Ripper"
- 未訳
- William F. Buckley, Jr. "Stained Glass"
- 未訳
SF(ハードカバー)
- フレデリック・ポール『JEM』
SF(ペーパーバック)
- ウォルター・ワンゲリン『ブック・オブ・ザ・ダンカウ』
ウエスタン
- Louis L'Amour "Bendigo Shafter"
- 未訳
1979年
- ティム・オブライエン『カチアートを追跡して』(新潮文庫)【Amazon】
1978年
- Mary Lee Settle "Blood Ties"
- 未訳
1977年
- Wallace Stegner "The Spectator Bird"
- 未訳
1976年
- William Gaddis "JR"
- 未訳
1975年
- Robert Stone "Dog Soldiers"
- 未訳
1974年
- トマス・ピンチョン『重力の虹』【Amazon】
1973年
- ジョン・バース『キマイラ』(新潮社)【Amazon】
- ジョン・ウィリアムズ『アウグストゥス』(作品社)
- 紀元前44年3月15日。ユリウス・カエサルが暗殺された。遺言によって18歳のオクタウィウスが後継者に指名される。オクタウィウスは友人のアグリッパ、マエケナス、サルウィディエヌス・ルフスらと共に事態に対処しようとするも、ローマでは執政官のマルクス・アントニウスがライバルとして立ちはだかっており……。★★★★★。
1972年
- フラナリー・オコナー『フラナリー・オコナー全短篇 上』(ちくま文庫)
- 短編集。「善人はなかなかいない」、「河」、「生きのこるために」、「不意打ちの幸運」、「聖霊のやどる宮」、「人造黒人」、「火の中の輪」、「旧敵との出逢い」、「田舎の善人」、「強制追放者」、「ゼラニウム」、「床屋」、「オオヤマネコ」、「収穫」、「七面鳥」、「列車」の16編。★★★★。
- フラナリー・オコナー『フラナリー・オコナー全短篇 下』(ちくま文庫)
- 短編集。「すべて上昇するものは一点に集まる」、「グリーンリーフ」、「森の景色」、「長引く悪寒」、「家庭のやすらぎ」、「障害者優先」、「啓示」、「パーカーの背中」、「よみがえりの日」、「パートリッジ祭」、「なにゆえ国々は騒ぎ立つ」の11編。★★★★★。
1971年
- ソール・ベロー『サムラー氏の惑星』
1970年
- ジョイス・キャロル・オーツ『かれら』
1969年
- イエールジ・コジンスキー『異境』
1968年
- ソーントン・ワイルダー『第八の日に』
1967年
- バーナード・マラマッド『修理屋』
1966年
- Katherine Anne Porter "The Collected Stories of Katherine Anne Porter"【Amazon】
- 未訳
1965年
- ソール・ベロー『ハーツォグ』【Amazon】
1964年
- ジョン・アップダイク『ケンタウロス』(白水社)【Amazon】
1963年
- J.F. Powers "Morte D'Urban"【Amazon】
- 未訳
1962年
- Walker Percy "The Moviegoer"【Amazon】
- 未訳
1961年
- Conrad Richter "The Waters of Kronos"【Amazon】
- 未訳
1960年
- フィリップ・ロス『さようならコロンバス』【Amazon】
1959年
- バーナード・マラマッド『魔法のたる』
1958年
- ジョン・チーヴァー『ワップショット家の人びと』
1957年
- ライト・モリス『視界』
1956年
- John O'Hara "Ten North Frederick"
- 未訳
1955年
- ウィリアム・フォークナー『寓話』(岩波文庫)【Amazon】
1954年
- ソール・ベロー『オーギー・マーチの冒険』(早川書房)【Amazon】
1953年
- ラルフ・エリスン『見えない人間』(南雲堂フェニックス)【Amazon】
1952年
- ジェームズ・ジョーンズ『地上より永遠に』(角川文庫)【Amazon】
1951年
- William Faulkner "Collected Stories"【Amazon】
- 未訳
1950年
- ネルソン・オルグレン『黄金の腕』(ハヤカワ文庫)【Amazon】